期末って忙しすぎて嫌になっちゃいますね
やっと更新できました(2019年9月)。
上期(4月ー9月)と下期(10月ー3月)のそれぞれの期末はどうしても忙しくなりますよ。
そこに新薬導入もきたらテンヤワンヤです。
あと1週間頑張ります。
今回は2019年10月の消費税増税に伴う薬価改定について書いていこうと思います。
MSさんも大変そうです(。´・ω・)
厚労省 令和最初の薬価改定
今回、令和初の薬価改定が実施されます。
(厚労省HPのリンクです 令和元年度診療報酬改定について)
内容は
薬価改定率は、医療費ベースで▲0.51%(薬剤費ベースで▲2.40%)
実勢価改定等分は、医療費ベースで▲0.93%(薬剤費ベースで▲4.35%)
消費税対応分は、医療費ベースで+0.42%(薬剤費ベースで+1.95%)でした。
ポイントは以下のとおりですね。
薬価上がる(例外あり)
- 新薬創出加算品・適応外薬解消等促進加算品
- 基礎的医薬品
薬価下がる(例外あり)
- 長期収載品
- 後発品
改定品目全体の37%に相当する約6100品目が現行薬価と比べて薬価が上がる。
残りの6割強の品目の多くは消費税率引き上げ分を上乗せしても薬価は下がる見込みとのこと。
やはり薬価が下がる品目の方が多いですね(; ・`д・´)
薬価は最大1.85%(108分の110を乗じた額)上昇します。
安くなってしまう品目は実勢価格次第では、大幅に下がっているものもありますね。
新薬創出等加算品の扱い
新薬創出等加算品は先発品メーカーにとってかなり重要な制度で、これを取れるか取れないかは業績に大きく関わってきます。
今回の薬価改定では
- 19年10月時点で収載後15年を超える新薬創出等加算品が同加算から外れる。
- 18年4月改定以降に後発品が参入した腎性貧血用薬ネスプなどの
これまでの新薬創出等加算品が同加算から外れる。 - 18年4月改定以降に新薬創出等加算が適用された新薬含まれる。
結果、18年4月改定で新薬創出等加算品は314成分560品目でしたが
19年10月改定では25成分31品目に増えました。
新薬創出等加算品
→『新薬創出・適応外薬解消等促進加算』といい、後発品のない新薬で値引率の小さいものに、一定率までの加算を行う仕組み。
実質的には加算によって、薬価改定があっても薬価がほぼ下がらずに維持。
この制度は平成30年に条件が見直されました。
(1) 後発医薬品が発売されていない
(2) 薬価収載から15年たっていない
新薬で、かつ、
(3)希少疾病用医薬品
(4)厚生労働省の公募に応じて開発された医薬品
(5)薬価算定時に画期性加算や有用性加算がついた医薬品
(6)新規作用機序の医薬品(革新性や有用性があるもの)
(7)(6)と同じ作用機序を持つ医薬品で、最初の品目が薬価収載されてから3年以内・3番手以内に薬価収載された医薬品
弊社ではこの加算を今回あまり取れていなかったので
本社の人間が落ち込んでいたのを覚えています。
この業界、中小メーカーにドンドン厳しくなっていっていますね。
ちなみに、この加算を多く取れたメーカーは以下の通りです。
- 25成分 ノバルティスファーマ
- 21成分 ファイザー サノフィ
- 20成分 ヤンセンファーマ
- 14成分 MSD
- 11成分 中外
- 9成分 GSK アストラゼネカ 武田薬品(シャイアー抜き) ノーバルファーマ
上位は外資系メーカーが独占してますね。流石です( ゚Д゚)
また、新薬創出加算には、新薬開発やドラッグ・ラグ解消に向けた取り組みに応じて、企業ごとに加算に差をつける仕組みがあります。
日本で積極的に新薬開発に取り組む企業には加算を厚く与え、そうでない企業は加算を減らすとのこと。
区分Ⅰ~Ⅲまであり、区分Ⅰは満額 区分Ⅱは9割 区分Ⅲは8割 と同じ加算をとっても企業で変動するわけですね。
薬価改定の影響は?
薬価改定はどのような影響を及ぼすのか。
メーカーとしては、業績に影響していきますよね。
薬価がアップしたメーカーは良いですが、ダウンしたメーカーは嫌でしょうね。
- 薬価が高くなる医薬品は、旧薬価の時に買われる
- 薬価が安くなる医薬品は、新薬価の時に買われる
弊社医薬品は、基本どの製品も安くなるため、9月はメチャメチャ売れてないです。
詰めにいっても怒られます(当たり前)。
来年4月にも通常の薬価改定があり、また薬価は下がり
いつも通り買い控えが発生するでしょう。
そして私の計画数字もいかないところまでが流れですね(; ・`д・´)
国策として医療費削減をしている以上避けられないことですが
医薬品メーカーに対する風向きがよろしくないですね。
まとめ 現場はつらい
今回薬価改定について書きました。(もしミスがあったら申し訳ございません。見つけ次第修正いたします)
薬価はどんどん下がっており、これまで2年に一回だったもだったものが
1年に一回になりましたね。そして今回は消費税増税での改定。
新創品加算がとれないと薬価は落ちていく一方です。
改定の度に価格が下がるため、その分メーカーの研究開発費の回収期間も長くなっていきます。
体力のある会社ならよいですが、中小企業には厳しい現実です。
今後、国がどのような政策をとっていくのか気になりますが
間違いなく数年は耐える時期になりそうです。
MRとして自分の価値を高めて生き残りたいですね。
現場は辛いことが多いですが
頑張っていきましょう!
それではまた!
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