ミクスonlineから2020年版【MR意識調査】が発表されました。
数年前と比べてMRや管理職の意識はどう変化していったのでしょうか。
先日、ミクスonlineから
2020年版MR意識調査がでてきました。
細菌の製薬業界の環境は目まぐるしく変化しています。
- 早期退職制度の導入
- 営業拠点の廃止
- 働き方改革
- 情報提供ガイドラインの施行
そんな激動の中
我々MRの意識はどのように変化していっているのでしょうか。
今回はミクスの記事を読み解いていきます。
ミクスonline
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MR意識調査 概要
今回の意識調査の概要です。
- 調査機関 2020年1月22日~1月31日
- 回答数 288人
- 男:277人
女:11人 - 20代:24人
30代:102人
40代:98人
50代以上:64人 - MR:194人
チームリーダー:48人
営業管理職:48人
男性が多く、20代の若者が少ないですね。
そして、半数以上は実際に現場で働いているMRです。
個人的にはもっと回答数を多くして偏りをなくしてほしいとは感じました。
外部環境の変化について
ここ数年で様々な外部環境の変化がありました。
まずはMR活動の環境変化についてのアンケート結果です。
(ランキング形式)
- 情報提供ガイドラインでMR活動の在り方が徹底されるようになった
- 未承認・適応外約の情報提供について社内ルールが徹底された
- MR数が減った
- 人事評価制度が変更された
- 営業所・支店が統廃合された
- 経費が減った
- 早期退職制度が導入された
- 働き方改革で勤務形態が変わった
- マネージャーが若手になった
- 訪問内容を詳細に記録するようになった
- 人事・組織が大幅に見直された
- コール数、説明会回数も目標が強化された
その他、「営業手当・社宅制度が見直された」「売り上げに対するプレッシャーが強まった」
などがありました。
やはり上位は2019年4月から施行された「販売情報提供活動GL」についてです。
3位以下はMR数の減少や評価制度の変更などで
今の製薬業界の課題が見えてきます。
「マネージャーが若手になった」「人事制度の見直し」は
40代以上にはキツイ項目ですね。
逆に若手はキャリアアップの機会が以前よりは多くなったという意味で
喜ばしいことです。
生活習慣病などの新薬の開発が年々むずかしくなっています。
ブロックバスター製品の収益をカバーできる次期主力品は
ガンや希少疾患などのスペシャリティー領域になっていっています。
製品ラインナップが変わっているため
MRの人数や社内制度が変わっていくのは仕方のないことです。
評価体制の変化
外部環境が変化しているので
各会社は評価制度をドンドン変えていっているようです。
(ランキング形式)
- 情報提供GLの順守状況
- チームでの売り上げ目標達成
- 有害事象の報告制度
- 個人での売り上げ目標達成
- 医師とのアポイント件数
- 医師への訪問頻度
- 医師・薬剤師へのメール開封件数
- 研究会・講演会の開催件数
- 医師や薬剤師からの活動評価
その他、「講演会などの案内回数」「看護師などの他職種への訪問頻度」がありました。
第1位の「情報提供GLの順守状況」が回答数8割以上で
ぶっちぎりのトップでした。
会社として情報提供GLを意識しているため
MRへの評価にも影響しているようです。
自分の評価にも直結するためMRはイヤでもGLを意識するようになりますよね。
面白いのが
個人より「チームでの目標達成」が評価され始めている点です。
回答数
- チームでの目標達成 35.1%
- 個人での目標達成 31.3%
10年ぐらい前は
MR評価は個人がどれだけやるかだと教えられました。
行政が地域医療にフォーカスしている現状
製薬会社としても各エリアの戦略が重要になっていきます。
地域ごとに特色が違ってくるからです。
今後は
施設完結型医療をサポート
医師のみをサポート
をするMRより
地域完結型医療や多職種連携をサポートする
MR活動が重要視されていくでしょう。
医療現場での課題は何か?実際に起きた変化とは
私含めMRが医療現場の変化をどのようにとらえているのでしょうか。
(ランキング形式)
- 医師が診療で忙しい
- 医師や医療者を対象とした働き方改革の実施
- ネットなどでMR不在の情報収集体制が進んでいる
- 医師や看護師などの人材確保
- 在宅医療への対応
- 高齢化が進み、患者層が変化してきた
- 病院・クリニックの経営に不安を感じている
- 周辺施設との円滑な連携が構築できていない
- 薬剤師、看護師など多職種連携がうまくいっていない
- 若手医師への教育体制の確保
- 医療機能の転換(急性期⇒回復期など)に悩んでいる
その他、「ポリファーマシーへの対応」「介護施設や福祉などとの連携」などがありました。
1位は「医師が診療で忙しい」で、これは私も肌で感じる部分です。
今回のアンケートでも74%が回答しており
MRが医師との面会がむずかしくなっていることにも繋がっていきます。
MR・チームリーダー・管理職別にみてみると
管理職の関心が高かった項目は
- ネットなどでMR不在の情報収集体制が進んでいる
- 在宅医療への対応
エリア戦略が重要視されていくため
営業管理職の腕次第で売り上げが伸びたり、減ったりします。
どのような情報を医師が知りたいのか、在宅医療へのサポートはどうすればよいのか、
管理職のマネジメント能力が試されます。
チームリーダーの関心が高かった項目は
- 若手医師への教育体制
- 医療機能の転換(急性期⇒回復期など)に悩んでいる
チームの担当エリアの施設動向や人事を考える必要があるチームリーダーならではのものですね。
それでは実際に医療現場で起きたことはなんでしょうか
(ランキング形式)
- 医師に会いづらくなった
- 後発品の使用が急激に進んだ
- 病院のアポイントにDr.JOYの面談システムが導入された
- 医薬品の採用が絞り込まれるようになった
- 働き方改革で医師・医療者の勤務形態が変わった
- 高額薬剤の問題が話題になった
- 病院経営が厳しくなった
- 高齢患者が増えた
- 医薬品の使用が制限されるようになった
- 医師・薬剤師・看護師などの多職種連携が増えた
- 薬剤師に会いづらくなった
その他、「患者数が減った」「ビッグデータやAIの話題が増えた」「院内フォーミュラリが話題になった・導入された」などがありました。
1位~3位の項目の回答が多かったですね。
- 医師に会いづらくなった
- 後発品の使用が急激に進んだ
- 病院のアポイントにDr.JOYの面談システムが導入された
訪問規制や医師の多忙により今後ますます面会の機会は減っていくでしょう。
また、行政が後発品をもうプッシュしているため
後発品の使用もドンドン進んでいきますね。
各病院で徐々に浸透しているDr.JOY
私のエリアではまだ導入されていないのですが
かなり便利そうです。
- 高齢患者が増えた
- 他職種連携が増えた
- 地域医療法人が話題になった
- 病院と開業医との連携が増えた
実際に起きている変化として
地域医療がカギになっています。
診療報酬も地域医療に焦点を当てています。
管理職はモチロンのことMRも常にアンテナをたてて
地域医療連携についての情報は収集しておくべきです。
また、さまざまなIT化が進んでいくため
Dr.JOY以外のツールの情報も知っておきたいですね。
まとめ
今回はミクスonlineで調査されたMRの意識調査について書いてみました。
ここ数年で製薬業界や医療業界の環境はすごい変化しました。
- 働き方改革
- 販売情報提供ガイドラインの施行
- 早期退職制度の導入
- 地域医療の推進
- IT化
今後も外部環境は変わっていくでしょう。
これまで通りの活動を続けていると時代に取り残されそうで怖いですね。
新しい情報をドンドン取り入れて知識のアップデートをしましょう。
幸いにもMRは勉強をする習慣があります。
自社製品だけでなく、いろんな情報を学習していきましょう。
それではまた!
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